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【ティーカップのひとりごと 第22話『心意気を売る』】
2024年12月24日
私の知り合いにベース(コントラバス)の奏者がいます。力強く、ピッチも正確でとてもリズム感のあるベーシストです。私などに言われても嬉しくないかもしれませんが、彼女は本当に素晴らしいベーシストだと思います。
そんな彼女が時折SNSを通じてご両親の作ったチャーシューとメンマの宣伝をしています。
『うちの両親はお金儲けする気なんて全然なくて…』
と彼女は言います。母上のレシピ通りに味付けをし 父上が焼き上げます。
一度ご相伴に預かったのですが、こだわりの美味しさが詰まっていました。
「ご両親は“心意気“を売っていらっしゃるんですね」と私は言いました。
こう言いながら、私は母方の祖母が家族営業でやっていた“お米屋さん“のことを思い出しました。
実は、そのお米屋さんは私が物心ついた頃には、母の兄が別の場所に店を構えたこもあり閉店。大きなガラス戸4枚分ほどの入り口はそのままに、店舗であった部分と母屋が残っているだけで、実際営業しているところは見たことがありませんでした。
祖父は何でも学者になりたかった?らしく、一升瓶片手に本ばかり読んでいたそうです。
祖母は小さな体で、息子たちを使いお店の切り盛りをしていたそうです。戦後にかけて時に怖いお兄さんたちを相手に怯まず交渉したりしていたそうです。
「でも、うちの兄たちと来たら揃いも揃って取り立てができなくて、うちはいつもお金がなかったのよ…」
その時代は“つけ“でものを買うということがまだ当たり前にあった時代です。
今で言えばクレジット払いということなんでしょうが、自動的に口座に入金されるなどということは夢物語。母のお兄さんたちは困っている人を見るとどうしても取り立てができずそのまま帰ってきたそうです。
我がTiny Tea Gardenも 12月25日で3周年を迎えます。至らぬところばかりですが、最近は居住区以外からのお客様も少しずつ増えてきたようです。
今年も1年ご利用いただき本当にありがとうございました。
先人たちには遠く及びませんが、“心意気“を携え、これからも努力しながら営業を続けていきたいと思います。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
