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ティーカップのひとりごと 第6話『ぶっかけ』
2023年7月20日
今回は、まるで「一日で建ててみました!」と言わんばかりの簡素な造りのうどん屋さんでのお話です。(またまたご飯屋話で恐縮です💦)
お初は、やはり胃腸科の病院に通い始めて半年以上たったある日の午後。何とか外食ができるようになって、受診後何処か食べる所はないかとウロウロしていると目の前にうどん屋の文字が!
入ってみると、意外にも2人掛けのテーブル席が6つ、中央には6人座れる大きなテーブル席がひとつ。メニューを見ると、男前な肉系うどんがずらり。
シンプルなうどんは一つもなくて、”とり天うどん”というのを頼むことにしました。
うどんは比較的太めですが、適度なもちもち感でちゃんと喉を通りました。とり天も中々美味。ただ量が多めで半分残してしまいました。
(会計時に量少なめもあることを知りました)
さて、胃腸科に行くこともだいぶ減った今年の2月。
久しぶりに件のうどん屋さんへ 。とても混んでいましたが、運良く入口近くの大きなテーブル席の端っこに座ることができました。
やはり美味しいからこんなに混んでいるのだなあと思いながら、前の席の女性を見やると私が注文した のと同じとり天うどんを食しているところでした。
彼女のは普通サイズだったように思いますが、どうも不思議な食べ方をしているのです。
大ぶりの平たい丼の上には茹でたうどんととり天2つ、櫛形に切ったレモン、小口切りのネギに鰹節、そして薬味の大根おろしとおろし生姜がピラミッドのように2段になってのっています。丼の隣にはつゆの入った広口のそば猪口が置いてあります。
透明なパーティション越しに彼女を見ると、入れにくそうにとり天を猪口に突っ込み汁に浸し、食べているのです。レモンをかじり、薬味の大根おろしとおろししょうがをお箸でつまんで食べているのです!鰹節とネギも同じようにして食べているのです。目が点になりました。OMG!
パーティション越しに声をかけようかとも思いましたし、席を立って彼女の隣に行き声をかけようかと思いました。でも、すでに満席で、彼女の右隣の待合席には2人ほど人が座っています。
無言で食事している人ばかりなのに、ここで声をかけると彼女は恥ずかしい思いをすることになる…。
そうこうしているうちに私のうどんが運ばれてきました。レモンをとり天 にかけ、そば猪口からつゆをうどんの上にまんべんなくかけます。
厨房に1人、お運びさんが1人だけで回しているお店です。2人とも とても忙しそうですが、お運びさんは時々声をかけているんですね。でも彼女には声をかけなかった。うどんの正式な名前は、”とり天ぶっかけうどん”。そう、『ぶっかけ』なのです。
お運びさん、次は彼女 にちゃんと声をかけてあげてくださいね。
「うどんにはつゆをかけてお召し上がりください」と。

